もうブロマガで書くような内容でもないので、こちらで。
三浦九段の不正騒動をいろいろブロマガの方で取り上げたこともあって、ずっと注視していた。
私は最初からクロだと思っているし、三浦九段の応対からますますその思いを強めている。
とはいえ、仮に10月3日の対渡辺明竜王A級順位戦でカンニングしていないとしても、三浦九段の行為は順位戦を侮辱することである。それについてきちんと指摘されていない。
今回の騒動は話が大きくなり、普段将棋を見ない人までこの騒動を知るところとなり、やったやらないでますます盛り上がってしまい、肝心なことが全く見えなくなっている。
しかし、まず最初の問題は三浦九段が対局中にイカサマを疑われる行動を取っていることである。
将棋は長らくイカサマのやりにくい勝負だったため、そこがぼやけてしまっているが、一般的に勝負の世界でそのような行為はご法度だ。
麻雀でいえば、積み込みというイカサマが疑われても仕方ない逆モーションをするようなものである。
「お前今積み込んだだろ!!!」と手を開いたところ、特に積み込まれていない。そこで、「やってへんやんけ、どうしてくれんねん」と因縁をつける。昔からよくある極めて卑怯なやり口だ。
野球のピッチャーが、松ヤニをつけるような仕草をして、咎めたところ、でも何もしていなかった。そこで「やってへんやんけ、どうしてくれんねん」と因縁つけることは許される行為か。いや決して許されない。
特に10月3日A級順位戦の対渡辺明竜王戦は決定的だ。
その前9月26日には多くの棋士が集まる棋士会で電子機器の持ち込みなどを禁止するルールが決まっている。三浦九段の不審な行動が背景なのは公然の秘密だ。
それほど棋士達はカンニング問題に注目している。
にもかかわらず、10月3日の対渡辺明竜王A級順位戦で、カンニングが疑われるような行動を取った(詳細はわからないのだが、自分の手番で離席が多いなど)。
その時点でカンニングしてようがいまいが、あるまじき行為である。
それで疑惑を持たれて、調査されて仮にクロだと認定されなかったからといって、他者を咎める資格はない。なぜならこの状況では、わざとイカサマのそぶりを見せつつイカサマをしないことで、周りを貶めることが可能だからだ。
そんな縁台将棋でだってやってはいけないことを、こともあろうにA級順位戦で行った責任は極めて重い。
ちなみに本来は「イカサマのそぶり」がなんであるかは、ルールとして定められた方がいいだろう。しかし、ソフトのカンニングは今急速にコンピュータが発達している中、どんなルールが最適かを議論し決めるのは容易ではない。しかし、三浦九段はすべての棋士の規範となるべきA級棋士である。ルールがなくとも、自分がルールとなるべき行動をしなければならない。なのに実に幼稚な振る舞いをしたのである。
今回の騒動は、三浦九段はイカサマが疑われる中、竜王戦直前の対局でイカサマをするそぶりをした。それは日本最高峰の棋戦である竜王戦の挑戦者としてふさわしくなく、休場が促された。
しかし、それは実行されず、やむなく出場停止処分にした。
イカサマそのものの真偽は確かめることは困難であるが、イカサマのそぶりについては、年内出場停止は極端に長くも短くもないと思われる。
だから、三浦九段は自分のイカサマそぶりの行為については真摯に反省し、処分を受け入れ、来年からの再起を誓うべきである。
私がその立場でシロであれば、そうする。そうしないということで、私はますますクロだと考えている。
また、私は腹の底が黒い人間なので、私が将棋連盟の人間であれば、さっさと処分は行き過ぎの可能性があったとして、竜王戦以外の対局には復帰してもらう。しかし、「イカサマのそぶりは処分の対象である」と明言し、つまり竜王戦の挑戦者剥奪については、その正当性を譲らない。まあ侮辱したのはA級順位戦なので、原理的にはA級順位戦でも処分すべきである。
もちろん、早急に決して不正できない体制を整えて、全棋士が気持ちよく対局できる環境を整えることは絶対である。手のひらサイズのスマホでプロ顔負けの分析ができるのである。その誘惑に争うのはいかに強靭な精神を持つプロ棋士でも簡単なことではない。
この対応の腹が黒い部分とは、この騒動の本当の真偽は、結局その後の三浦九段の対局が決めるからである。今後の対局で活躍できなければ、「やっぱりクロだった」と思われるだろう。完全にシロだとしても、こんな騒動の後で実力は発揮できないかもしれない。でもそれはイカサマそぶりの代償である。死に物狂いで、夏同等の活躍をするしかない。私は彼の答えは彼の対局で見たいのだ。