2012年03月09日

遠隔操作ロボット「オリヒメ」が審査員特別賞を受賞!

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 昨日ビジネスプランコンテスト「キャンパスベンチャーグランプリ」の全国大会があり、少しお手伝いさせていただいた早稲田大学吉藤健太朗さんが見事審査員特別賞を獲得しました。嬉しいっっ。

 吉藤さんのビジネスプランは「『孤独感』というストレスを解決する福祉用コミュニケーションデバイス」というタイトルです。オリヒメという遠隔操作できるロボットを使ったコミュニケーションを提案しています。例えば病院から出られない子どものためにオリヒメを家に連れて帰り、子どもは病院からオリヒメを操作することで、好きな方向を見たり、家族と会話することができます。実際試用してもらっているそうですが、子どもが家族と一緒にテレビを見られたそうです。このロボットを使うことで、離れていても時間と空間を共有できるのです。

 この技術は「未来の普通」一押しです。この技術は使えと押しつける技術ではなく人間に寄り添う技術です。これからこういった人間に寄り添う技術がどんどん出てくるのでしょう。しかしそのためには今までとはかなり違った角度からのデザインが必須であることを、この技術ははっきりと示しています。

 この日の質疑応答でも問われていましたが、「Skypeもあるし、テレビ電話もあるし、かなりのことがもうできるから、わざわざこれを買ってまでする必要があるのか」という疑問です。あります。大違いなのです。

 例えば電話を使えば、時間を共有できます。恋人と会えない日でも電話を繋ぎっぱなしにしておけば、何を話すわけでもなくても時間を共有できます。では空間も共有するにはどうすればいいでしょうか。テレビ電話はどうでしょう。お互い向かい合って話しますから、面会です。わざわざ互いの距離を確認するようなものです。テレビ電話をテレビに向けて一緒にテレビをみようという発想はなかなか生まれません。だからロボットなのです。技術的には首が振れるウェブカメラと双方向の音声通信があれば同じことができますが、それをロボットにまとめることで、空間が共有できるとユーザーが気づくことができます。みんなでテレビを見ることで家族団らんの時を過ごせると教えなくても自然にそれが実現されるのです。きっとそれぞれの家庭でそれぞれの団らんが工夫されることでしょう。

 こういった人間に寄り添う技術は最近強く意識されているように思います。iPhoneもそうでしょう。技術的にはiPhoneに似たものは以前から存在していましたが、爆発的に広まったのはiPhoneからでした。技術的には似ていてもユーザーインターフェイスなどが人間に負担をかけないデザインまで高まったのでしょう。iPhone以前のは物好きな人は使えるけど誰もが使うには使いにくかったのです。技術から人間に寄り添わなければ売れなくなってきているのです。

 ユニバーサルデザインというキーワードがあります。技術を人間に寄り添わせるためのデザインと言ってもいいのではないかと思います。ユニバーサルデザインは、社会貢献のためにしかたなくやるというのではなく、ユニバーサルデザインでなければ売れなくなってきている分野が増えてきているのでしょう。

 ロボットオリヒメの分野もその分野です。技術的には同じようなものを作るのは難しくありませんが、それが本当に子どもの分身として家族と団らんを過ごせるためには極めて高度なデザインが必要であり、それをオリヒメは実現したのです。未来の物作りのあり方をかいま見せてくれる素晴らしい作品だと思います。今後が楽しみです。

技術と人間の共生のために技術が人間に寄り添うにはどうすれば いいのか、これからも紹介したいです。きっとどんどん出てくるはず!

タグ:共生
posted by 産業創出ネットワーク at 09:00 | TrackBack(2) | 記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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