2012年06月18日

時代が【急募】仕掛け屋(その3)〜仕掛け屋とはどんな人か(前編)〜

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 前回は、みんなが手を拱(こまね)いてしまうような問題がどのようなものか見てきました。そのような問題に取り組める仕掛け屋とはどんな人なのでしょうか。

・なんでもやってみるタイプ
 仕事でもプライベートでも、気になったらやってみるタイプ。みんなが手を拱く問題には、メンバーにエキスパートいないような領域が含まれがちです。そんな時誰がその部分をするのが正しいかとか、誰があらたなメンバーを呼んでくるべきかという駆け引きになりがちですが、仕掛け屋さんは、さっさとその領域を齧(かじ)ってみます。とりあえず齧ってみて、自分でなんとかできそうならやってしまうし、手に余るようなら自分でやった分より正確になった情報を元に適切な人を捜すことができます。
 やったことない分野は普通なかなか手が出ないものです。なので、やらなくてはいけないと分かっていても結局誰もやらなくて失敗なんてことは普通にあります。しかし、仕掛け屋さんは放置しません。誰もやらなそうなら自分で齧ってこなしていきます。

・でも凝り性ではない
 こだわりがある分野もあるのですが、なんでもやってみてちょっとできたら満足できるタイプ。やりだしたら、凝ってみたくもなりますが、みんなが手を拱く問題には小さな問題が一杯あるので、それぞれいちいちのめり込んでいると間に合いません。ちょっと齧ってそれでけりがつけばひとまず満足できるタイプが向いています。

・及第点(きゅうだいてん)を見極められる
 「凝り性ではない」を突き詰めるとこうなります。及第点とはぎりぎりの合格点のことです。
 少し具体例を出します。昔いたアメリカのベンチャーで社内にクリーンルームを作ったことがあるのですが、それを消防局に届ける必要がありました。消火器はどこに設置してとかなんかそういうのです。書類作成のためのガイドブックはありますが、はっきりいってチンプンカンプンです。メンバーは多国籍軍で、フランス人、中国人、日本人の私たちは当然「アメリカ人やってよ」とか思いましたが、アメリカ人達も「いやいやいや、私たちにだってさっぱり意味がわからない」と言われました。まあ確かにそうかもね。ということでみんなで手分けして手がけましたが、とにかくわけわかんないので、消防局の人にいろいろ聞きながら、完璧な書類なんて考えず、通ればいいのを目指しました。
 そのベンチャーが成功するのにこの提出書類のできは関係ありません。また誰かがその規則について深く知り抜く必要もありません。消防局がいいよと言ってくれればいいだけですから、それをぎりぎりで実現する最小の手間で済まし、その分本業に手間を回した方が全体の成功に貢献します。
 仕掛け屋さんは、この見極めが上手です。違う言い方をすると手の抜き方を知っています。世の中は一般的に「なんでも全力でやれ」という標語があるために、これをやるととても評価が下がります。「あいつは手を抜く」と。しかし、全体を成功させるには、成功には響かないけど最低限はやっておかなければならないことは、最低限で済ませて他の大事な事に力を注がなければなりません。
 仕掛け屋さんはこの技術に長けています。合格点を50点として60点くらいまでは少しの手間でできることは良くあります。でもその後70点、80点、90点と上げていこうとすると倍々で手間がかかりがちです。そこで重要でない問題なら、最低限を見極めて、最小の手間で済ましてしまいます。そうすることで重要な要素に全力で取り組めます。そういうやりくり上手なのです。

(後半に続く)

目次
時代が【急募】仕掛け屋(その1)
(その2)〜誰もが手を拱(こまね)く問題とは〜
(その3)〜仕掛け屋とはどんな人か(前編)〜
(その4)〜仕掛け屋とはどんな人か(後編)〜
(その5)〜なぜ今までいなかったのか。いつまで必要なのか〜
(その6)〜仕掛け屋を目指すのに重要な2点〜
(その7)〜大学院生よ仕掛け屋を目指せ〜


posted by 産業創出ネットワーク at 10:00 | TrackBack(0) | 記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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